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GCレポ取引

2016年05月

レポ取引とは、証券と資金を相手方と交換し、一定期間後に返還する取引です。日本では取引の法的形式により、債券等を一定の価格で売戻しあるいは買戻しする条件を付した売買取引(現先取引や新現先取引)と、現金を担保とした証券の貸借取引(日本版レポ取引)の2つがありますが、期待する経済効果は同じです。今回はレポ取引の一つである「GCレポ取引」について説明します。

GCレポ取引とは

GCレポ取引とは資金の調達・運用を主目的とするレポ取引です。GはGeneral、CはCollateralの略で、その名の通り、銘柄を特定せずに取引が行われます。

GCレポ取引は、債券ディーラーが「アウトライト取引(※1)」や「SCレポ取引(※2)」を行なった後に、資金および国債の在庫調整を主目的に行われることが多い取引です。

※1 アウトライト取引:買戻しや売戻しの条件を付けず、買切り(単純買付)または売切り(単純売付)取引、
※2 SCレポ取引:SC(Special Collateral)レポ取引。特定銘柄の調達・運用を主目的とする取引。

国債決済期間短縮とGCレポ取引への影響

2018年上期には国債決済期間のT+1化が予定されています。
T+1化は、「アウトライト取引」や「SCレポ取引」の標準的な決済期間を現行のT+2からT+1(約定日の翌日)に短縮することです。その実現にはこれらの取引の約定処理プロセスを迅速化すると共に、これらの取引が終了した後に行われるGCレポ取引の標準的な決済期間を現行のT+1からT+0(約定日当日)に短縮することが求められます。

GCレポT+0化実現のために採用されるのが銘柄後決め方式です。
現在は、取引当事者間で、交換する対象の銘柄および数量を確定させてから約定が行われています。導入される銘柄後決め方式では、約定時点では資金の受渡金額のみを決めておき(バスケット銘柄での約定)、後から、他の国債取引に関する決済等の結果を踏まえて、約定済みの取引に在庫国債銘柄を割当て、決済を行います。銘柄後決め方式GCレポ取引においては、取引の参加者は日本証券クリアリング機構(JSCC)に参加することが必要となり、現在、下図のような決済の事務フローで導入が進められています。



(出所)レポ市場フォーラム資料(https://www.boj.or.jp/announcements/release_2015/rel150529b.htm/)国債決済期間の短縮化とレポ市場の展望https://www.boj.or.jp/announcements/release_2015/data/rel150529b5.pdf(P5)より引用・一部修正してNRI作図

国債の渡方となる資金調達者(=図中の右 資金の取り手)がGCレポ取引に利用可能な銘柄と数量をJSCCに予め通知(=割当可能残高通知)し、この通知と売買報告データから、JSCCがGCレポ取引の清算後の金額に対し銘柄を割当て、決済指示を日本銀行に行います。そして、JSCCと資金の出し手、JSCCと取り手の間で決済が行われます。
このような銘柄後決め方式のGCレポ取引を迅速かつ効率的に行うためには市場および関係者のインフラ整備が必要です。2017年秋には総合運転試験が予定されています。

<ご参考>
国債決済期間短縮(T+1)化に向けては、レポ取引の取引形態として、現在主流となっている現金担保付債券貸借取引に代わり、海外およびクロスボーダーの取引で採用されている、条件(条項)がついた新現先取引への移行が予定されています。

NRIの取り組み

NRIでは、国債の決済期間T+1化について、制度動向を継続的に調査し、情報発信およびソリューションに反映させています。

論文

ソリューション

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