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ユーティリティ・サービス

2015年11月

ユーティリティ(utility)という単語の意味には、「実用性、有用性、効用、役に立つもの、電気・ガス・水道など、公共施設、公益事業」などがありますが、今回は、証券業界向けのユーティリティ・サービスをご紹介します。
このサービスは、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とITO(ITアウトソーシング)の両方を合わせた比較的新しいサービスで、実用性も高く応用範囲も広いため、近年、欧米の証券業界での活用が進んでいます。

ユーティリティ・サービスとは

ユーティリティ・サービスは、顧客の業務プロセスを単にアウトソースするBPO(Business Process Outsourcing)とは異なり、他社と差別化の必要の無い業務プロセスを標準化し、ITO(IT Outsourcing)と組み合わせることによって複数の顧客に提供するサービスです。例えば、証券業界におけるポストトレード業務は株式や債券、デリバティブ等の様々な証券の決済を行う専門的な業務で、取引後に各口座への取引を配分する、ステートメントを作成するなど、ITを活用しつつも人手のかかる業務となっています。このように専門性が高いものの業務プロセスの標準化が可能な業務について、電気・ガス・水道のように、必要な時に必要なだけ業務オペーションとITをアウトソースすることを可能にしたのがユーティリティ・サービスです。

証券会社が業務オペレーションとITをアウトソースする理由

欧米の証券会社がユーティリティ・サービスを活用する主な理由としては以下の2点が挙げられます。

(1)コスト削減
自社でシステムを構築している場合、規制・制度対応、IT運用管理、新技術対応などに、大きなコストがかかります。また、業務量が変動する業務では、人材の余剰が発生する場合があるにも関わらず、業務やシステムに精通した人材を囲い込むために高い人件費がかかります。ユーティリティ・サービスでは、業務やシステムに精通した人材による業務オペレーションとITインフラを他社とシェアすることにより、高い業務品質と業務継続性を確保すると同時に、コストを削減することが可能になります。
欧米のレポートでは、ポストトレード業務において、ユーティリティ・サービスを活用したことにより40%のコスト削減ができたという事例もあります。(※)

http://www.broadridge.com/broadridge-insights/Charting-a-Path-to-a-Post-Trade-Utility.html

(2)戦略分野への投資
また、上記コスト削減の原資を活用して新商品の開発等、戦略的な領域への投資を行うことが可能になります。リーマンショック後の厳しい時代を乗り切るため、各社は自社の生き残りをかけて、様々な戦略を立てて実行してきました。欧米の大手証券会社でも、激しい環境変化と競争に勝ち残るためにユーティリティ・サービスを活用してコスト削減を図るだけでなく、自社の強みや他社との差別化につながる戦略分野へ投資を進める動きが強まっています。

NRIの取り組み

NRIは証券会社のポストトレード業務のユーティリティ・サービスを提供開始しました。
今後もサービス範囲を拡大していく予定です。

 

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