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国債の決済期間T+1化

2015年07月

国債の決済期間T+1化とは、国債のアウトライト取引※の標準的な決済期間を、約定日の翌日(T+1)に短縮化することです。日本国債の標準決済期間は平成2012年4月23日にT+3からT+2に短縮化(アウトライト取引のT+2化)されましたが、更にT+1化を実現するうえでの課題確認と解決策の検討がその後進められてきました。

※アウトライト取引:買切り(単純買付)、売切り(単純売付)の取引

2015年6月24日、日本証券業協会「証券受渡・決裁制度改革懇談会」の下部機関である「国債の決済機関の短縮化に関する検討ワーキング・グループ(以下、WG)」は、アウトライト取引のT+1化の実施目標時期を2018年度上期とすることで合意したと発表しました。その間のマイルストーンとして、市場関係者が所要のシステム開発を2017年夏頃までに終え、2017年秋口から総合運転試験等を行うとしています。現時点では、具体的な実施日を2018年4月28日~30日又は5月3日~5日の三連休後と仮定して準備を進めることとされています※。

※国債の決済期間T+1化の実施目標時期等について
http://market.jsda.or.jp/shiraberu/saiken/kessai/jgb_kentou/T1_mokuhyoujiki.pdf

T+1化に伴う変化

日本証券業協会が2014年11月に公表した「国債取引の決済期間の短縮(T+1)化に向けたグランドデザイン」によれば、T+1化に伴い、次の変更、導入が予定されています。

(1)アウトライト取引およびSCレポ取引の処理目標時限の新設・変更

約定日当日中にポスト・トレード処理を完了させるため、市場共通のタイム・スケジュール設定と共に、データ授受の標準化や電子化を取引内容・規模に応じて進めることが求められています。

SC(Special Collateral)レポ取引:
実質的に現金を担保として特定債券の貸借を主目的とする取引。

(2)GCレポ取引のT+0化と銘柄後決め方式の導入

アウトライト取引やSCレポ取引のT+1化を実現するには、資金調達・運用目的のGCレポ取引をT+0化する必要があります。GCレポ取引のポスト・トレード処理を迅速かつ効率的に行うため、受渡し金額ベースで約定し、第三者の中央インフラが国債渡し方の国債在庫銘柄から担保となる銘柄を割り当てる銘柄後決め方式を導入します。
第三者の中央インフラとしては、日本証券クリアリング機構(JSCC)が同社の清算機能との一体開発・運営を想定して検討を進めています。

GC(General Collateral)レポ取引:
実質的に債券を担保として資金の調達・運用を主目的とするレポ取引。
取引対象の債券が特定の銘柄である必要がない。

(3)新現先方式の普及

我が国では現在、いわゆる「日本版レポ取引」として現金担保付債券貸借取引が主流となっていますが、日本国債市場の国際競争力強化の観点から、銘柄後決め方式GCレポ取引(清算機関利用)については、海外及びクロスボーダーのレポ契約で標準的な条件付き売買形式(新現先方式)が採用されることとなりました。

NRIの取り組み

NRIではI-STAR(ホールセール証券業務バックオフィスソリューション)やSmartBridgeAdvance(資産運用会社STP推進プラットフォームソリューション)において、制度変更に随時対応しています。

I-STAR

ホールセール証券ビジネスを総合的にサポートするソリューションです。日本の証券決済制度に準拠したバックオフィスシステムを提供しています。総合バックオフィスシステムのほか、保振決済関連、日銀接続関連、カストディ業務の業務効率化のソリューションがあります。
2015年7月現在では、日銀ネットにおいてコンピュータ接続方式を利用している金融機関の約半数に利用されており、デファクトスタンダードとなっています。日本国債取引の決済期間短縮化(アウトライト取引のT+2化)の対応を2012年4月23日に実施、今後予定されている新日銀ネット第2段階(2015年10月13日(予定))、T+1化にも対応させていきます。

SmartBridge Advance

資産運用会社におけるファンドマネージャ業務やトレーディング業務などのフロント業務全般を支援するプラットフォームソリューションです。資産運用フロント業務の完全STP化(Straight Through Processing)を可能にします。共同利用型ならではのスピーディな導入、資産運用会社向けトータルソリューション「T-STAR」との高い親和性が、利用企業に評価されています。主な機能は (1)ファンドマネージャ業務向け、フロントポジション資金管理機能(2)トレーディング業務向け、OMS(オーダーマネジメントシステム)機能(3)ポスト・トレード業務向け、バックオフィスシステムへの約定自動接続機能(4)コンプライアンスチェック機能の4つです。
(2)のOMSの機能において、国債も取り扱っています。

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