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CDO(チーフ・データ・オフィサー)

2015年05月

CDO(チーフ・データ・オフィサー)とは、金融機関のデータ・ガバナンスやデータ管理について最終的な責任を持つ経営幹部を指します。全社的な観点から、データ管理戦略の策定、データ品質やデータ処理プロセスに関する方針策定などを組織横断で推進する役割を担います。米国を中心に、大手金融機関の間で導入が進んでいます。

大手金融機関の間でCDOの導入が進んでいる背景

2007年に始まった世界金融危機の際、多くの銀行において、複数の業務分野やリーガルエンティティ(取引主体)にまたがるグループレベルでのリスクデータの集計が、それまでのデータ管理態勢や情報テクノロジー体制では迅速かつ正確に行うことができませんでした。そのため銀行が抱えるリスクが金融システム全体に与える影響を迅速に解明できず、金融システムの不安定化につながりました。
こうした事態をうけて、2013年1月にバーゼル銀行監督委員会は「実効的なリスクデータ集計とリスク報告に関する諸原則(以下、BCBS239)」を公表しました。グローバルなシステム上重要な金融機関(G-SIBs)では2016年までに完全な形で実施することが求められているほか、国内のシステム上重要な金融機関(D-SIBs)でも、その認定から3年以内に適用することが推奨されています。

BCBS239では、データの正確性、信頼性、網羅性、適時性などを確保するために、金融機関が以下のような組織横断的かつ全社的なデータ管理を行うことが求められています。

  • 銀行組織全体を通じた意思決定プロセスの改善
  • グローバルの連結レベルでのリスクエクスポージャーの包括的評価の実現
  • リーガルエンティティにわたる情報管理の強化
  • 取締役会や上級管理職の権限の明確化と、情報を報告するためのインフラ強化

このような取り組みを推進するために重要性が高まったのが、経営レベルでデータ管理を担うCDOという機能です。

CDOには、一般的に次のような役割が期待されています。

  • 各事業部門、経理・財務部門、データ管理部門、テクノロジー部門など複数部門にまたがるデータ管理戦略や、データ品質・データ処理プロセスに関する方針の策定と推進
  • データ管理戦略実施上の一貫性の確保とガバナンスの管理
  • 他の経営レベル(CEO、CRO、CFO等)へのデータ・ガバナンスやデータ品質に関する報告、調整

なお、金融機関において、CDOの役割を補佐するために、データ・マネジメント・オフィス(DMO)と呼ばれる部署が設置されることが一般的です。

NRIの取り組み

NRIは、かねてからデータ管理に関する情報収集や知見の蓄積などに取り組んできました。2014年には、データ管理実務の発展・高度化を目的とする米国の非営利団体であるEDMカウンシルにメンバー登録を行い、本団体が提唱するCDOやDMOを中心とした実務的なデータ管理態勢の在り方を日本に紹介しています。2015年の夏には、日本で唯一となるEDMカウンシルの認定パートナー(Authorized Partner)に認定される予定となっています。
今後も、CDOやDMOにおける先進的な取り組み等について情報収集を行い、金融機関のデータ管理の高度化実現に向けた支援と情報提供を進めていきます。

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