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VaR

2012年06月

金融機関におけるリスク管理では、リスク事象が発生した場合の損失金額とその発生可能性(確率)から、リスクを計測します。VaR(Value at Risk)とは、将来のある期間(保有期間)のうちに、一定の確率(信頼水準)で発生し得る最大損失額のことです。

VaRの現状

市場リスクの内部モデル方式、信用リスクの内部格付手法、オペレーショナルリスクの先進的計測手法では、自己資本と対比されるリスク量を計測する共通尺度として、VaRを用いることが一般的です。

VaRの現状の関連図

しかし、VaRは過去の一定期間の変動データにもとづいて統計的手法によって推定するため、過去にないほどの急激な変動を的確に捉えることはできないという弱点があります。この限界を補うため、リーマンショック以降、ストレステストの併用やストレスVaRの計測が求められるようになりました。

さらに、VaRはテールリスク(確率は低いが、発生すると大きな損失を出すリスク)の捕捉が困難であるとの批判から、バーゼル委員会では期待ショートフォール(ある一定の信頼水準を超えた損失額の期待値)を代替となる尺度として検討し始めています。

1990年代 にVaRを考案したJPモルガンが、リスク管理の失敗で巨額損失を発生させてしまったことは皮肉な結果ですが、その原因がリスク計測モデルの恣意的な変更によるものなのか、ガバナンスやリスク管理システムに重大な欠陥があったのか、今後の解明が待たれます。

リスク計測モデルの決定は、金融機関側に裁量の余地が与えられています。リスクを計測できたとしても、経営が自律的にコントロールする意思を持っていなければリスク管理は機能しないからです。

バーゼル新規制対応と統合リスク管理の高度化に向けて

NRIでは、リスク管理の業務改善や仕組み構築に関するコンサルティング・サービス、システム開発をご提供しています。

1. リスク管理関連業務の見直し
リスクガバナンスが適正に機能することを確保するため、リスク管理の運営方針、管理手続き(モニタリングや統制方法、計測モデルの検証方法など)を明確化します。
2. リスク管理関連データの整備
リスク管理システムの高度化に向けて、情報基盤が保有すべきデータの網羅性と整合性、リアルタイム性、長期管理などデータ品質のあるべき姿を定めます。
3. リスク計測手法の高度化
金融庁告示など規制要件を満たし、かつ各行の実態を反映したリスク計測モデルの設計(トレーディング勘定/バンキング勘定の市場リスク計測手法、オペレーショナルリスクの先進的計測手法など)を支援します。
4. 統合的リスク管理の見直し

規制資本との整合性を考慮しながら、経済資本に含むべきリスクや評価方法など、グランドデザインを策定します。また、リスク調整後リターンなどパフォーマンス評価指標の設計を支援します。

バーゼル新規制対応の関連図

NRIは、これまでの先進的な金融機関の規制対応を支援してきた専門性をもとに、今後とも金融機関のリスク管理高度化を支援いたします。

ソリューションについては、こちらへお問い合わせください。

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  • 部署グローバルソリューション事業部
  • E-mailriskm-solution@nri.co.jp

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