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BCP

2011年06月

2011年3月11日に発生した東日本大震災。それは今までの災害と異なり、直接的影響だけでなく、広域かつ長期間にわたって社会全体に想定外の影響を及ぼしています。それとともに、BCP(事業継続計画)を策定済みであった企業においても、BCPの見直しと実効性の向上が急務となっています。

いま、顕在化しつつある課題

この震災では、企業が策定済みであったBCPの課題が明らかになりつつあります。整理すると以下のようになります。

  • 「広域・長期の被災シナリオ」の想定が不十分
  • 想定外に対する経営の意思決定力不足
    • 想定シナリオを超えた被災を受けた場合の、企業としての意思決定力不足
  • 関係部門や委託先を含めたBCP検討不足
    • サプライチェーン全体としてBCPが機能しない
    • 不慣れな手続きでのミスの発生や、一つのシステム障害がシステム全体へ波及

BCPの見直し

この夏の節電対策検討が喫緊の課題ではありますが、先にあげたような課題に対応していく為に、直ちに抜本的なBCPの見直しに着手する必要があると考えます。

BCPの見直しにあたっては、

  • 長期広域の被災シナリオに対する備えの充実
    • -広域の被災に対するバックアップ環境の構築と発動期間長期化への備え
    • -BCPの対象となる部門や業務が増加する為、BCP間の整合性や実施手順の確認
    • -BCPに強い外部委託、二重化などの要員対応
    • -上記施策群の実施にあたり、業務の標準化・サーバー類のデータセンターへの集約・ASP活用・ペーパーレス化などの検討
  • エマージェンシーベース・アプローチの充実(想定外の災害が生じた場合の意思決定力強化)
    • -意思決定手順の明確化
  • 訓練を通じたBCPの改善と相互理解

などの点を重点的に再検討し、事業継続プラン(BCP)から事業継続マネジメント(BCM)へとレベルアップすべきであると考えています。想定外の影響に対して、「少ない情報に基づき、社員の安全と事業継続の両方を勘案して迅速に意思決定する」という災害時のガバナンス力は、災害シナリオを追加検討するだけでなく、エマージェンシーベース・アプローチの充実や訓練・BCPの継続的な見直しを通じ、徐々に蓄積されていくものと考えられます。

NRIの事業継続サービス

NRIのソリューションは共同利用型のサービスを多くご提供しております。3月の震災においてもNRIの共同利用型サービスは通常通り機能し、災害時における有用性が利用企業から評価されました。
NRI自身のBCPを再確認するとともに、前述の課題解決やお客様からの要望の高い領域をについて、「コンサルティング」「システム」「オフィス」「人員」の観点で整理し、BCP関連サービスを拡充しました。お客様の要望や必要性に応じて提供していきます。

ご参考:NRI T-STARのお客様のアンケート結果(2011年5月実施)

BCP構築時に重要視するポイント

1. BCPコンサルティングサービス
NRIの共同利用型サービスを利用中もしくは利用を検討中の金融機関に対し、お客様の個別の事業環境に最適かつ投資対効果の高いBCPの構築について、コンサルティングサービスの形で支援します。
2. システム(共同利用型サービス)
「ネットワークの完全二重化」、「アクセスポイントの分散」、「クラウド環境へのサービス移管」などにより、リスクを分散させ、BCP対策として高い可用性を実現します。
1)資産運用会社向けトータルソリューション「T-STAR」ファミリー
2010年12月14日に発表したクラウド化技術を適用したフレームワーク「T-MONOLIX」では、ユーザー企業のメインオフィス、バックアップオフィスのいずれからもT-STARの各サービスに接続が可能となります。さらに「T-MONOLIX」では、ユーザー企業のEUC※1やデータベースを集中管理し、PaaS※2環境にユーザー企業のアプリケーションを構築することで、平常時と同じように複数拠点からの接続が可能となります。
今後は、(1)T-STARファミリーを運用するデータセンターでの集中管理・運用、(2)外部のネットワーク接続の一元化とそれによるコスト削減、(3)ペーパーレス化、(4)統合認証機能の導入を実現していきます。
2)ホールセール証券業務トータルソリューション「I-STAR」ファミリー
2011年秋に稼働予定の新ネットワークサービス(I-STAR Network 3.0)にて、サービス提供範囲を、国内全域および海外主要都市に拡大し、I-STARサービスを利用する際の地理的制約を軽減します。また新サービスでは、お客様ごとに異なる業務量、リスク許容度、予算に応じた柔軟なサービス構成を提供します。
3)投信の窓販業務ソリューション「BESTWAY」
被災したシステムのバックアップとなるDRサイトや、キャリア・ダイバーシティ※3を基本として冗長化したネットワークサービスを提供することで、災害時における業務継続を可能とします。DRサイトでの長期にわたる継続的な運用を想定し、バックアップシステムの性能はメインシステムと同等レベルを確保しています。
またEUC機能や、過去に出力した顧客向けの書類および社内帳票を照会する機能をオンラインで提供することで、通常使っている端末や紙媒体の利用ができない状況でも平常時と同等の業務を行うことが可能となります。これらの機能を含め、ユーザー企業のバックアップサイトからも特に機能的な制約なく利用することができます。
3. オフィス(バックアップサイトの提供)
2011年7月中旬から、これまでの横浜地区に加えて、大阪にてBCP用の業務オフィスの提供を開始します。必要最低限のオフィス・スペースに、PC・プリンタなどのIT機器、NRIの金融ソリューションサービスやインターネットなどが利用可能なアクセス回線を設置し、パッケージとして提供します。さらに、利用区画ごとのセキュリティ認証装置や監視カメラに加え、保守サービス要員のビル内への配置など、金融業務を行うために必要な環境を標準装備します。
4. 人員(BPOサービスの提供)
平常時からBPO(業務アウトソース)サービスを利用していただくことで、災害時にはBPOオフィス(およびBPOベンダースタッフ)をバックアップサイトとして稼動させることが可能です※4。BPOサービスは、事前に対象業務の内容を詳細に取り決めますが、その際、災害等発生時の対応についても同様に検討することで、お客様のオフィスが何らかの理由で業務不能となった場合、その一部の機能を補完・代行することなどが可能です。
なおNRIでは、資産運用会社向けのBPOサービスとして、投信基準価額算出をはじめとした各種業務の代行を、グループ会社のNRIプロセスイノベーション株式会社において実施しています。同社は、メインオフィスとバックアップオフィスを備え、さらに中国・大連においても日本と同様に基準価額算出業務を行っているため、有事の場合にも日本と大連でユーザー企業の業務継続を支援します。

お問い合わせはこちら

BCPコンサルティングサービス

  • 部署ERM事業企画部
  • E-mailerm@nri.co.jp

T-STARファミリー

  • 部署資産運用サービス事業部
  • E-mailple-sales@nri.co.jp

I-STARファミリー

  • 部署グローバルソリューション事業部
  • E-mailistar-sales@nri.co.jp

BESTWAY

  • 部署BESTWAY事業部
  • E-mailj-bestway@nri.co.jp

バックアップサイトオフィスサービス BPO

  • 部署ERM事業企画部
  • E-mail2015bpo-bcp-kento@nri.co.jp

資産運用会社むけBPOサービス

  • 部署NRIプロセスイノベーション株式会社
  • E-mailnripi-info@nri.co.jp


※1 EUC(エンドユーザーコンピューティング):情報システム部門でなく、コンピュータシステムの利用者が、自らシステムを構築し、業務に役立てること
※2 PaaS (Platform as a Service):ソフトウエアを稼働させるための基盤をサービスとして提供すること
※3 キャリア・ダイバーシティ:異なる通信事業者の閉域IP網を組み合わせて利用することで、冗長性を確保する方法
※4 災害時のみのご利用はできません

注目ワード : BCP

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