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NRIニュース

2017年1月号

・Cutter Associates社がNRIグループに

Cutter Associates社がNRIグループに

 金融機関における情報システムは、欧米に限らず国内においてもパッケージソフトの適用が主流になりつつある。パッケージソフトの利用によって金融機関は、独自のシステム開発に伴うリスクの軽減を図ることはできるが、数あるパッケージソフトの中から個別要件にあった製品を選定し実装するための戦略や経験値が求められるなど、IT部門の負担がなくなるわけではない。

 2016年にNRIグループに加わったCutter Associates社(以下、Cutter)は資産運用会社および機関投資家に特化したコンサルティング会社で、主に運用部門、管理部門がシステムを選定する際に有用なリサーチベンチマーキングのほか、業務分析からシステム製品実装を手がけるコンサルティングを行っている。コンサルティング以外は会員制をとっており、特にリサーチの一環として行っているベンダー評価は好評で、リサーチの会員は200社にのぼる。米国の資産運用会社に限れば50%を超えるシェアとなっている。Cutterでは、カンファレンス、ラウンドテーブルの開催など、会員同士がディスカッションできる場を設定し情報交換も促進している。こうした情報は、会員限定で蓄積され共有されることから、その価値が高められている。こうしたサービスにより金融機関は、ベンダーの営業や特定担当者の恣意性を排除した、純粋に業務要件や制約に合致したシステムを選定することができる。また、会員制であることから、リサーチ費用を分担することができ、低コストも実現できるといったメリットがある。

 日本国内でもパッケージソフトの適用、統合が進むにつれ、戦略・選定に必要な情報と実装に必要なスキルが今まで以上に必要とされている。これを支援すべくCutterは日本での事業も開始する予定だ。

会社情報

設立:1998年
オフィス所在地:米国及び英国
クライアント数:グローバルに200社超
従業員数:50名超 いずれも業界の深い知識と経験を持つ
URL:www.cutterassociates.com

図表 Cutter Associates社の2017年の調査テーマ

「リサーチ」、「ベンチマーキング」のヘッドを務めるMary Storrs氏にCutter Associates社の強みを聞いた。

Mary Storrs氏

質問1 Cutter Associates社の強みはどこにあるのでしょうか?

  • まず、人材、特に彼らの持つ経験だと思います。Cutterにはベンダーや資産運用会社など実際に業界で働いた経験を持っている人がたくさんいます。それから、リサーチでもコンサルティングでも、お客さまを中心に考えていること。コンサルティングだけでなくリサーチサイドでも、お客さまと常に対話を行い、何か問題を抱えていないか、弊社のリサーチで何を知りたいか、うかがっています。
  • お客さまからオープンに情報を提供していただけるのは、そうした情報を他社と共有したりしないという信頼を何年もかけて築いてきたからだと思います。また、われわれは会員どうしで対話できる場ももうけています。こちらも互いに情報を共有することで、他の会社が何をしているか、何に苦労しているか、どうやって課題を解決したか、などを知ることができ、すばらしいネットワークになっていると思います。

質問2 リサーチはどのような体制で行っているのですか?

  • リサーチは8~10人くらいの少数精鋭のチームで、コンサルティングチームとは完全に分かれています。1つのトピックを2人で担当して6ヶ月間それに集中する、という感じでトピックごとに動いています。リサーチは会員200社に提供され、特定の顧客に対するカスタムレポートは作っていません。
  • われわれのベンダー評価は詳細にわたり、非常に労力をかけて作成しています。ベンダーの言っていることを焼き直してレポートを作っているような会社はいくつもありますが、われわれは違います。情報源もベンダーと顧客で半々くらいです。弊社にとって、独立の立場にあることは非常に重要で、この点も際立った特徴です。

質問3 資産運用会社の経営者はITやオペレーションにどのような関心を持っていますか?

  • とにかく、規制への対応です。なぜなら、米国では資産運用会社に対する新しい規制が相次いでいるからです。最終顧客が透明性の向上を要求しており、どんな商品を保有しているのか、何に対して手数料を支払っているか知りたがっているため、こうした規制強化の動きは新大統領の下でも続くでしょう。
  • 投資オペレーション関連のシステム統合に対する関心も高まっています。少し前まではシステムが分断され、それぞれの機能について最善の選択を追求する傾向がありましたが、煩雑でコストがかさむため、多くの機能を備えた一つのシステムにしようとしています。それから、顧客対応(クライアントフェイシング)における自動化への関心も高いです。ITによって、顧客への報告を改善したり、新規顧客に対する口座開設などの諸手続きを効率化できないか、考えています。

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