金融ビジネスにおいて、制度変更への対応、経営の効率化・コスト削減に加え、付加価値の追求が常に求められております。この付加価値の源泉は、金融技術と情報技術の融合によって生まれると考えます。「金融ITフォーカス」は、そういった視点を取り入れ、金融ビジネスが大きく変化していく方向性をわかりやすく伝えます。
※組織名、職名は掲載当時のものです。
バックナンバーから探すに戻る
2015年8月号
金融市場
未来創発センター 主席研究員 大崎貞和
政府の成長戦略が閣議決定された。日本経済には明るさも見えるが、循環的要素は否めない。中長期の成長率を高める成長戦略の着実な実行が期待される。
金融機関経営
経営革新コンサルティング部 上級コンサルタント 中神貴之
近年IFRSを導入もしくは導入予定の企業が増えてきている。事業活動のグローバル化及びクロスボーダーM&Aの増加に伴う経営管理や海外向けIR等がその背景にあるが、IFRS導入を単なる財務的課題と捉えるのではなく、全社的な経営課題として企業全体のガバナンスの在り方を変革する契機と考えるべきである。
アセットマネジメント
金融ITイノベーション研究部 上席研究員
2015年6月にコーポレートガバナンス・コードが日本の上場企業に適用開始となり、多くの企業がコーポレートガバナンス改善に努力しているが、外形基準を重視するケースも見られる。ガバナンス改善の狙いは企業価値向上にある。そのための実質的な努力が必要であり、投資家やコンサルタントはその努力を評価するべきである。
リテールビジネス
金融コンサルティング部 主任研究員 西森美貴
欧州のリテール銀行では、対面ではリーチしづらい顧客層に対し、非対面チャネルで担当制を敷いてリレーションを構築し、活性化・収益化につなげるという新たなビジネスモデルが定着しつつある。対面サービスとは異なる顧客層との接点を強化するビジネスモデルとして期待が大きい。
中国金融市場
NRI北京 金融システム研究部長 神宮健
中国のインターネット金融の発展は、既存の金融を変革するものである。FinTechというと欧米に目が行きがちであるが、中国の発展も注目される。
NRIニュース
内藤琢磨, 榊原渉
ニュース1:コーポレートガバナンス・コードに関するアンケートを実施
ニュース2:新設住宅着工戸数、空き家数・空き家率を予測
ニュース3:新刊本のお知らせ
数理の窓
山本由香理
8月は夏祭りのシーズンだ。夜店にはあらかじめ高額紙幣を崩してから出かける人もいるだろう。夜店のような形態の店は、通常の店より釣銭の準備が少ないため、こうした配慮も必要だ。通常の店では釣銭の必要準備額は実績を元に予測が行われるが、夜店ではそれも難しいだろう。では実績がない状態でこうした予測をするにはどうすればよいのだろうか。