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NRIニュース

2013年5月号

ニュース1:インドネシア中央銀行が野村総合研究所を訪問
ニュース2:次世代EDINET適用に向けたNRIの対応
ニュース3:TSAM Europeに出展

ニュース1 インドネシア中央銀行が野村総合研究所を訪問

 2013年3月12日から3月15日にかけて、インドネシア中央銀行(Bank Indonesia:日本における金融庁及び日本銀行の位置付けの機関)監督局の副局長であるN.A. Anggini Sari氏とジュニアオフィサーのNoorfinaLuthfiany氏が野村総合研究所(以下、NRI)を訪問した。

 今回、インドネシア中央銀行の両氏が来日したのは、日本の信用情報制度に関する視察が目的である。

 <訪問背景>

インドネシア中央銀行の2氏がNRIを訪問

 近年著しい成長を見せているインドネシアだが、日本企業が安心して進出するには、同国の信用情報制度の整備が急がれる。そこで、日本の経済産業省がイニシャチブをとって、同国における信用情報機関などの必要性について理解の浸透を図ろうとしている。

 例えば、昨年10月には日・インドネシア経済合同フォーラムを開催し、経済産業省とインドネシア中央銀行の間で「新たな信用情報制度構築に向けた実現可能性調査を日本が実施すること及び官民ワークショップを共催すること」の合意が交わされた。さらにその合意に対する実際の取り組みとして今年2月、経済産業省とインドネシア中央銀行の共催で「日・インドネシア信用情報制度セミナー」が開催された。

 NRIもこれらの活動に技術支援の形で参加し、日本および他のアジア諸国における信用情報機関監督の実務等の調査、インドネシアにおける信用情報機関監督のあり方や将来の法制度整備等についての助言を行った。上述のセミナーでは、開催事務局及びスピーカーとして日本−インドネシア両国活動の支援を行った。

 <訪問概況>

監督局副局長のSari氏から小粥に金糸で刺繍されたアロワナの額絵が贈呈された

 インドネシア中央銀行の両氏は、訪日中、金融庁・経済産業省・法務省・NRI等を訪問した。NRIの訪問時には、マクロプルーデンス行政の考え方について意見交換したり、NRIから日本の技術力や企業環境、業務環境について説明を行ったりした。また、横浜第二データセンターを見学していただき、近代的なセンター技術とセキュリティの高さを実感していただいた。インドネシア中央銀行からは、日本政府及びNRIに対する感謝の言葉をいただくとともに、引き続き、意見交換を続けていくことを確認した。

 

  

 NRIは、中国において技術協力コンサルタントとして、またSIベンダーとして、評価を得ているが、活動の場をインドネシアなどのアジア諸国に広げていきたいと考えている。また、現地でのパートナー開拓、マーケット調査を進め、インドネシアに進出する日本企業の支援をしていく予定である。

 

・日・インドネシア信用情報制度セミナー開催についての経産省ニュース・リリース(日本語)
http://www.meti.go.jp/press/2012/03/20130301002/20130301002.html
・同、インドネシア中央銀行のプレスリリース(英語)
http://www.bi.go.id/web/en/Ruang+Media/Siaran+Pers/sp_15513.htm

ニュース2 次世代EDINET適用に向けたNRIの対応

 NRIは、2013年3月12日、15日、及び25日の3日間、「次世代EDINET総合運転試験への対応・RA/EDINETへの移行について」と題するセミナーを開催した。

 2014年1月から開始される次世代EDINETの適用に向け、金融庁からは次世代EDINETタクソノミ(案)第三版(1/18)、第四版(3/21)、次世代EDINETの総合運転試験の概要(1/30)が発表されるなど、動きが活発化している。

 NRIでは、投資信託の有価証券報告書作成向けに「T-STAR/TXレポーティング機能」を提供しているが、次世代EDINETの制度改正にあわせ「T-STAR/ReportAssist/EDINET」サービスとして現行機能のバージョンアップを図るとともに、新機能の提供を行う予定である。

 当セミナーでは2 セッションにわけ、「次世代EDINET制度動向とNRIの対応について」、及び「ReportAssist/EDINETサービスへの移行・導入方針」について説明した。

 3日間で合計43社97名の方々にご参加いただいた。

 以下、当日の講演について報告する。

次世代EDINET制度動向とNRIの対応について

金融ITイノベーション研究部 研究員 福井 豊

金融ITイノベーション研究部 福井

 はじめに次世代EDINETに関する制度動向について説明した。新しい提出形式であるインラインXBRLは、2013年12月31日以降決算を迎えるファンドから順次適用となるため、新規に設定するファンドについては2014年1月提出分からの対応が必要となる。金融庁からは、次世代EDINETタクソノミ(案)第四版が公表されており、それらのファンドに対する影響点について解説した。

 次に、次世代EDINETに関するこれまでのNRIの2つの取り組みについて報告した。

 ① 投信委託会社5社と次世代EDINET向けサービスの共同検討

 投信委託会社の計理部門、ディスクロージャー部門にご協力いただき、複数回にわたり詳細な要件定義を実施した。制度改正を機にさらなる業務効率化を検討したところ、どのファンドにも共通する文言を一括管理したり、毎回マニュアルで修正している日付情報を自動更新できるようにすることで、現行作業時間を30%程度削減できることが分かった。そこで、これらの機能をReportAssist/EDINETに搭載することを決めた。

 ②投信委託会社18社と事前チェックテスト実施

 投信委託会社18社から提供していただいたデータを用い、有価証券届出書などのインラインXBRLファイルを実際に作成し、金融庁との間で事前チェックテストを実施した。実業務に沿った、ファンドバリエーション(シリーズファンド、ファミリーファンド、公社債投信など)×作成タイミング(本決算、中間決算など)のケースで問題なくテストが完了している。

 最後に、ReportAssist/EDINETのサービスプラン、利用サービス別機能などを説明した。

ReportAssist/EDINETサービスの移行・導入方針

資産運用サービス開発一部 上級システムエンジニア 増子 敬恭

資産運用サービス開発一部 増子

 前半のセッションを踏まえ、現行サービスからReportAssist/EDINETへの移行・導入方針について説明した。

 投信委託会社には、5月中旬から予定されている金融庁の総合運転試験の期間中に、ReportAssist/EDINETを試使用していただき、新形式の帳票作成、業務フローを確認、評価していただくことが可能となっている。総合運転試験終了後、お客様毎に順次ReportAssist/EDINETへの移行を予定している。

 講演後に行ったQ&Aのセッションでは、EDINET提出時にエラーが発生した際のNRIヘルプデスクの対応、現行サービスの終了時期、総合運転試験に向けた事前準備などに関して活発な質疑応答が行われた。

セミナー会場

 NRIは次世代EDINET適用に向けて引き続き投信委託会社を支援していくとともに、TDnetに提出しているETFの決算短信インラインXBRL対応、みなし届出書制度、運用報告書の簡素化など、投信レポートに関する制度改正にも万全の体制で取り組んで行く。

ニュース3 TSAM Europeに出展

NRIヨーロッパ 宮坂

 NRIは2013年3月19日、ロンドンで開催されたTSAM EUROPEに出展した。TSAM EUROPEは、欧州最大のバイサイド対象のカンファレンスで、毎年500名近くが参加している。今年は7つのストリーム(①Client Reporting & Communications、②Performance Measurement & Investment Risk、③Tech & Operational Strategy、④OutsourcingBusiness & IT、⑤Data Management、⑥FrontOffice Technology、⑦OTC Derivatives for FundManagement)にわかれてさまざまな議論が行われた。

 NRIではClient Reporting & Communicationsのストリームで、NRI ヨーロッパ、ビジネスアナリストの宮坂みどりが「Case Study : Global Communication Platform for Japanese Clients」をテーマに講演を行った。

 日本で販売されている投資信託の約75%が、海外市場あるいは外国籍投資信託に投資している(2010年、NRI調べ)。また年金についても、グローバル運用の比率が増加する傾向が続く中、世界最大規模である日本の年金市場に対する外国運用会社の関心は高い。当講演では、特に外国籍投資信託に係るファンド管理業務の課題とNRIのアプローチについて発表した。

 外国籍投資信託は、国内で直接販売されるか日本籍投資信託にファンド・オブ・ファンズとして組み込まれている。ファンド管理の実務では、言語および時差の障壁に加え、手作業業務が負担となっている。具体的には、国内販売会社および運用会社と、海外ファンド管理会社および運用(委託)会社の間では、電子メールおよびファクスによるデータのやり取りが主流であり、送受信両側で多重入出力と照合が手作業で行われている。

講演会場

 日本では2014年1月から非課税の資産形成制度である日本版ISAが導入されることから、投資信託市場の拡大が期待されている。そういった拡大に対応していくためには自動化が不可欠である。NRIは現在、電子メールとファクスに代わり、海外各社から日本国内のファンド管理システムにデータを接続する仕組みを整備する取組みを行っている。実現すれば、日本の資産運用市場を世界につなぐ初のプラットフォームとなる。

※組織名、職名は掲載当時のものです。

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