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2009年3月にスタートした「金融市場パネル」は、2012年に「日中金融円卓会合」と「バンキングパネル」を加えて、3つの会合から成る会議体へ発展しましたが、これらの全体を貫く趣旨や目標には変わりがありません。

つまり、金融危機後に大きな変貌を遂げた主要国の経済やそれを取り巻く金融市場において、公的当局が実施する政策が本来の意図に沿った効果を発揮するとともに、望ましくない副作用を起こさないようにするために、研究者や実務家と政策担当者というそれぞれの専門家が、政策ニーズの認識、政策理論の研究、政策の企画や遂行といった役割を分担しながら情報や意見を交換し合うプロセスの形成に貢献することです。

この点、残念ながらわが国では、理論と実務の双方の視点から情報を交換し、意見を述べ合うのにふさわしい場が必ずしも十分に整っていたとは言えない面があります。この点は、世界的な金融危機に際して各方面から示されている解釈や対応策において、理論的枠組みに関する知見、金融市場や金融機関の動向に関する情報、政策実務に関する経験などの面に限界を有するといった課題に繋がっているように思われます。

3つの会合は、こうした限界や制約を打開するための試みとして、理論と実務の専門家が最新の市場動向や理論の発展に関する知見を適切に共有しながら、望ましい政策を議論するために運営されます。

すなわち、「金融市場パネル」、「日中金融円卓会合」、「バンキングパネル」では、「中央銀行の政策」、「日中金融市場の課題」、「商業銀行機能の課題」というように各々異なる領域を対象に議論し、各会合に参加されるメンバーの皆様もご専門分野を反映してお互いに異なる構成となります。その一方で、これらの会合は内容面でお互いに貢献しあう面もありますので、その運営に際しては、情報や知見を密接に共有するとともに、テーマや論点を一体的な視点から捉えるように努めて参ります(下図をご参照下さい)。その一方で、最初にスタートした「金融市場パネル」において意識してきた3つの点、すなわち、①中立的で客観的な立場から議論する、②内外の専門家と広く成果を共有する、③専門家によるコミュニティの形成に資する、という目標は、「日中金融円卓会合」や「バンキングパネル」を加えた新たな会議体においても大切に共有し維持して参ります。

3つの会合から成る会議体がより的確な議論を行っていく上では、金融市場や金融機関に様々な立場から携わっておられる皆様からのご意見というインプットが不可欠です。今後とも、よろしくご指導いただきますようお願いいたします。

金融市場パネル全体像

金融市場パネル

金融市場パネル

「金融市場パネル」(Financial Markets Panel)は、金融市場に関する政策のうち、中央銀行による政策(central banking)に焦点を当てて議論するため、研究者と実務家の常任メンバーにお集まりいただいて野村総合研究所が開催する研究会です。2009年3月以来、隔月に1回程度の頻度で会合を開催しています。

バンキングパネル

バンキングパネル

「バンキングパネル」(Banking Panel)は、金融システムの機能のうち、日本の金融機関による商業銀行業務(commercial banking)に焦点を当てて議論するため、研究者と実務家の常任メンバーにお集まりいただいて野村総合研究所が開催する研究会です。

日中金融円卓会合

日中金融円卓会合

「日中金融円卓会合」(Japan-China Financial Roundtable)とは、日本と中国の金融市場に関する政策を議論する場として、野村総合研究所が中国のシンクタンクである「中国金融40人論壇」と共同で開催する研究会です。